海辺のカフカ~第29章~
お待たせしました~29章です。題名は오이디푸스 콤플렉스의 환상과 현실・・・いきなり題名に??ってなっちゃいましたが、
検索したところ오이디푸스 콤플렉스は、エディプス・コンプレックスと読むことが分かりました。
エディプスコンプレックスとは母親を確保しようと強い感情を抱き、父親に対して強い対抗心を抱く心理状態の事をいう。これに関する理論はフロイトが提唱したもの
・・さすが!この章の題名のような気がしました。
物語は、カフカ君が図書館から、さくらさんに電話をするところからはじまります。
カフカ君は一緒にすごした夜以降連絡をとっていませんでした。
さくらさんは、カフカ君と過ごしたことをきっかけに、好きになっちゃったみたいでした。そんな雰囲気を会話で感じました。
しかし、カフカ君は、さくらさんと一緒にいたい気持ちを抑え、家を出ましたが・・・今ではサエキさんを好きになって、連絡先も告げずに電話をきります。
ううむ。。。私にはできない芸当。。もう抜かれています。
もう今の時代「待って」「電話して」というのは残念ながら男性側ですよね。韓国ドラマ的にもね。(負け惜しみです)
この本が出た頃は、まだ日本男児は肉食系だったのですね(笑)
そして、サエキさんが現れます。でも違和感を感じ目を凝らすと生霊のサエキさんではなく、本物のサエキさんでした。
サエキさんは服を脱ぎ始めますが、眠っている?意識は他のところに?
相手はカフカ君なのですが、恋人だった少年と思っていて、カフカ君の思いとは別にどんどん、危険な場所に落ちて行きます。。。
このあたり、私も幻想と現実とごっちゃになりかけて読み解くのがとても難しかったです。
さくらさんとは、自分の意思でわかれたんですが、サエキさんとの関係はカフカ君の思いとは無関係に引きづられていく、そんな運命的な暗示をこの章で感じました。
そういう意味では、母親を確保しようとするエディプスコンプレックスの幻想の前に、とてつもない現実が襲ってきたって言う感じでこんな題名ナのかなとも思いました。
戻れない線を越えてしまってこれから嵐が吹きそう。。。どうなっていくんだろう。って言う章でした。
*****
心の声:書いてて思ったのですが、小さいころ読書感想文がとても苦手でしたのですが、こんな感じでいいのでしょうか?あらすじばかりになっちゃった気もするのですが…
*****
気になったところ
P95下から9行目
선불제 휴대전화(プリペイド式携帯電話)
直訳すると「先払い携帯電話」。선불제知りませんでした。
P96上から5行目
얘기가 길어(話が長くなる)
さくらさんに「この街に知り合い、いないはずだったのでは?」といわれた後の台詞。韓国的で好きな表現です。日本語だと、何でしょうか・・・しっくり来るのが浮かびません(原作まだ買ってないんですゴメンナサイ)
P96下から5行目
빌리 더 키드(ビリー・ザ・キット)
辞書引いても載ってないので、分かりませんでしたが、「21人殺して21歳で死んだ」と続く台詞で、おお!と気づきました。
P97上から11行目
내가 현실세계와 확실하게 연결되어 있다는 걸 느낄 수 있거든
(僕が現実世界と確かにつながっているということを、感じることができるから)
生霊のサエキさんに会ったりしていたので、心に不安な部分があったのかなぁと感じました。
너 혹시 바보 아냐?(あんたばかじゃないの?)
さくらさんに「何でそんなに親切なの?」って聞いたら、この台詞。この表現も韓国語的で好きな表現です。これも、しっくり来る日本語が浮かびませんでした。
미묘하고 동시에 위험한 장소다
(微妙?美妙?と当時に危険な場所)
原作を持っていないので、分からないのですが・・・文意的には、미묘は、微妙のような気がしました。
本を読んでて、「얘기가 길어」とか「너 혹시 바보 아냐?」のように、頭の中で翻訳せず、韓国語でそのまま理解するようなそんな感じが時々するようになりました。
これでけでも、本読んだ甲斐がありました!!
では、テラさん第30章お願いします。
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コメント
へぇ~

オイディプスと読まないんだ
村上春樹の世界を読むには
古典作品からジャズ、クラシック、映画、哲学など
膨大な予備知識が必要ですよねぇ・・・(遠い目)
얘기가 길어は、そのまま
「長い話なんだ」となってました
原作持ってないなら差し上げますよ
実は私が買った単行本の他に、カフカ出版時にダンナが買ったとみられるハードカバーのものも家に転がっておりますゆえ。
この章で一発で覚えた単語!
스르르
=するすると、するりと
似てる~
投稿: ★honeybee★ | 2010年2月19日 (金) 10:32
コンプレックスが付くと「エディプス」になるような気がするのですが。どちらでも良いのかも?
私が気になった表現は95ページの「씀씀이에」です。調べても納得行く訳が見つからなかったんです。
まろさんは原作を横に置かずに最後まで読まれたんでしょう? 진짜 대단하다〜!
投稿: ハーちゃん | 2010年2月19日 (金) 11:11
韓国人はマザコン多いですものね。
オイディプスコンプレックスってよく聞く気がします。
ずっとカフカ君=나 の視点で進行してきた話が、95ページから(私はハードカバー版です)ちょっと字体が変わって、視点も変わってカフカ君=너になりますよね。
ここでなんだか客観的なというか夢の中みたいな、というかフシギな感覚がしました。
夢の中、というのは、じゃあ、カフカ君の意識は覚めていないのかな?とか、どこに行ってしまったのかな?と。
ちょっとネタバレになってしまうんですが「엄마를 부탁해」も最初の章が너는で始まって、すごく自分のことのように突きつけられた感じをうけたんです。
엄마를 부탁해を読み始めたらまた感想アップしてくださいね~。
投稿: たま | 2010年2月19日 (金) 12:21
この章は難しいですよね。

/ こんな感じ~
この世とあの世が交錯してきて、読者はどっちなのかを想像しながら、いや、カフカ君自信もどっちなのかわからないまま一夜がすぎていくのですよね。
原作を読んでいて、「優しい思いやりに涙が出そうだわね」というのはどう訳すのかな?と思っていました。「優しい」も「思いやり」も日本語らしい表現じゃないですか。
そしたら、おんにのコメントにある95ページの「씀씀이에」の部分でした。
씀씀이は辞書には어떤 일이나 사람에 대한 생각이나 관심의 정도とありました。心遣いの程度ということで思いやりということになるのですね。。。
씀씀이って見た目にも可愛いですよね!
投稿: テラ | 2010年2月20日 (土) 12:10
まろさん、横レスすみませ〜ん。
テラさん
そうだったのか。やはり訳しづらい表現ですねぇ。その場に応じた訳が必要ですね。
ホントに見た目、そんな感じ(^^)。
投稿: ハーちゃん | 2010年2月20日 (土) 14:46
■ ★honeybee★ さま
>オイディプスと読まないんだ
そうなんですよね~つづりの最初はOなんでオてよみそうですけどね(^^;
>膨大な予備知識が必要ですよねぇ・・・(遠い目)
これまた、ホントおっしゃるとおりですね。
予備知識が広がればさらに深く読めるんでしょうね~
カフカまじですか~
いただけたら大変嬉しいです!!
>스르르
>=するすると、するりと
ホントとですね!私も覚えました~
■ハーちゃんさま
グーグルで検索してみた感じですけど・・・
日本では、エディプスコンプレックスという場合が多いみたいですね
>「씀씀이에」
あ、NAVERでしらべたら
http://jpdic.naver.com/search.nhn?query=%EC%94%80%EC%94%80%EC%9D%B4
かね-づかい [金遣い]
[명사] 돈의 씀씀이.
というのがあったので、마음 씀씀이で心遣いなのかなって思いました。
でも、テラさんのコメントにもありますけど、思いやりがぴったりですね!
なんか無理やり、韓国語で読んじゃったんですよね(笑)
すごくないですよー力技なので
(横レス問題ないですよー)
■たまさま
>韓国人はマザコン多いですものね。
あ、分かります(笑)怒られそうですけど
書体がかわって、視点が変わるところですね(私の本では102ページあたり)
このあたり、ホント客観的なかんじになってカフカ君の気持ちがどっかいっちゃ
ったような感じになりますね。気づいてませんでした。
>엄마를 부탁해」も最初の章が너는で始まって、すごく自分のことのように突きつけられた
ナルホドですねー是非読んだらアップしたいと思います~
■テラさま
この章は、夢の中みたいな感じがして難しかったですねぇ~
>原作を読んでいて、「優しい思いやりに涙が出そうだわね」
確かに日本語的表現ですよね~
そこに씀씀이が来てる訳ですね。
とても勉強になりました。
投稿: まろ | 2010年2月21日 (日) 10:16
遅コメ、すみません
この章で好きな箇所は、104ページの下「문이 아주 조금 열리고,그 틈새로 꿈을 꾸는 가느다란 물고기처럼 그녀는 스르르 빠져나간다.」でした。
すごく文学的で、素敵です~
投稿: nikka | 2010年2月26日 (金) 08:47
■nikkaさま
早速頂いた原作本も確認してみましたが、直訳してあるんですね~ココ
こんな芸当ができるのは、日本語とよく似てる韓国語ならではですねー
うまい言葉が出てこないんですが、とても深い思いを感じました。
投稿: まろ | 2010年2月27日 (土) 22:21