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2010年5月25日 (火)

海辺のカフカ~第39章~

お待たせしました。韓国語版海辺のカフカ記事アップ。

呪いから逃れようとしていたカフカ君が、この章ですべて受け入れて、新しい自分として一歩を踏み出す章なのですが

こまかいことは気にしないで書いていきたいと思います!

題名は「근친들을 향한 성적 망상의 밤」(近親者に向けた性的妄想の夜)

改めて、題名読みましたけど・・・妄想だったの?この章の出来事・・・ま、夢の話なので妄想といえば妄想ですか。

違う解釈を心に決めて、不退転の決意で書き始めた矢先に心が折られました(笑)

P263
초보자용 미궁,텔레비전 게임으로 말하면 ’레벨1‘수준이므로 어렵지 않게 클리어할 수 있다
(初心者用迷宮、テレビゲームで言えば’レベル1’位で難なくクリアできる)

森に入っていったカフカ君が、言ったこの言葉。外来語満載の文章(笑)日本語直訳的な表現なんですけど、これで通じるんですねぇ。やっぱ似てるなぁ韓国語って思いました。

P265
어두운 색깔의 잎이 발밑에서 바스락바스락 불온한 소리를 낸다
(暗い色の葉が足元で、かさかさ不穏な音を出す)

森深くに入った、カフカ君。바스락は繰り返しても使うんですね。擬音なのかな

바스락 [부사·하다형 자·타동사]
枯れ葉や薄い紙などを踏んだりさわったりするときに出る音:かさかさ;かさっ。

P266
그러나 소망은 이루어지지 않는다.나의 희망은 거부당한다
(しかし願いはかなわない。私の希望は拒否される)

NHKラジオ講座で、キムドンハン先生だったかな~韓国語はあまり受身を使わないといわれていたのをこれを見て思い出しました。
(記憶違いでしたらごめんなさい)

P269
아니,그렇지 않다.사실은 무엇 하나 결심한 게 앖다.그도 그럴 것이 나한테는 선택의 여지가 없으니까.
(いや、そうじゃない。実際は何も決めてない。それもそのはず、僕には選択の余地がないから)

「なにか」が突き破ろうとして、突き動かされてるって言うことなのでしょうか。このあたり、文章も簡単で読みやすいんですが、それがまたリアルでどきどき。30台なのにおどおどしてしまいました。

P270
다무라,내 말 잘 들어.첫째,나에게는 애인이 있단 말이야.둘째 너는 멋대로 내 꿈속에 들어와 있어.그건 옳은 일이 아니야.
(タムラ、私の話をよく聞いて、まず、私には彼氏がいる。2番目、君は勝手に私の夢の中に入ってる。それは、正しいことじゃない)

原作本は「田村君」って、言ってるんですが、韓国語版は呼び捨てなんですね。そこがなぜなのか気になって気になって・・・

私はここで”サクラさんの夢に入ってる”ので”サクラさんも同じ夢を見てる”んだって思いました。

だから、最初の「근친들을 향한 성적 망상의 밤」(近親者に向けた性的妄想の夜)というタイトルには、ちょっと違和感を感じました。

でも、私が間違ってるんでしょうね~国語の試験ではいつもそうでしたから(爆)

******

カフカ君は、すべての呪いを済ませた変わりに、サクラさんにもう逢えなくなることと、森の中に一人でいることの孤独が重なって強烈な渇きに襲われているんだなぁと思いました。

しかし一方、”何か”がはっきり姿を現したカフカ君。

呪いから解き放たれたカフカ君はこれからどうなるのでしょうか~

次はテラさん第40章お願いします。
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韓国語@カフカの会」カテゴリの記事

コメント

この章につけられた韓国語のタイトルは、この章をうまく言い当てている感じがしました。
辞書で無かったのが267ページ下のほうの「잠적해」です。
네이버で調べましたら「잠종비적」の縮役形だとか。「姿をくらますこと」だそうですね。まったく知りませんでした。
まろさんのおっしゃった「タムラ」ですが、気付きませんでしたが確かにそうですね。どうしてでしょうか?

投稿: ハーちゃん | 2010年5月26日 (水) 00:00

夢と現実との境界線があいまいな、
色んな意味でドキドキな章でしたね~
森の中に入った先は…もしかして夢?
鮮明なサクラとのことは…現実?やっぱり夢?
もしかして現実として描かれてることもすべて夢?
てゆーか、読んでる自分も夢みたいなもん?
みたいな。

フランツ・カフカの国チェコでは不条理なことを
「カフカールナ!」って言うんですって
「そんなカフカな!」みたいな。
カフカは元々カラスっていう意味でしたよね
サクラとのやりとりの中で不気味に時々カラスの鳴き声が聞こえるのが印象的でした

ハーちゃんさんの잠적해は私の辞書には載ってました。でも”潜ソウ秘跡”なんて言葉、知りませんでした^^;

投稿: ★honeybee★ | 2010年5月26日 (水) 12:56

■ハーちゃん さま

>この章をうまく言い当てている感じがしました。

やっぱりそうですか~そうですよね~
잠종비적って四字熟語みたいですね。面白いことばですね~ちょっと検索してみましたけど日本語にはないみたいですね。。。

「カフカ」の呼び捨て気になりますよねー何なんでしょうね(苦笑)

■★honeybee★ さま

ホントどきどきでしたねー(汗)
確かに読んでる私自身も夢の中?っていうような感じありました。

>「カフカールナ!」って言うんですって

そうなんですかー奥が深いですねー
カラスがしきりにメッセージを送っているシーンありましたね!

>ハーちゃんさんの잠적해は私の辞書には載ってました。

あ、私の辞書にも載っていました。
でも日本語のほうではやっぱり載ってないみたいでした。。。

投稿: まろ | 2010年5月26日 (水) 21:19

まろさん、★honeybee★さん、やっぱり小学館の小さいほうの辞書だ無理ですかね(^^;)。
それに載っていない時はネットで調べているのですが。
お二人とも小学館の大きいほうの辞書ですか?

投稿: ハーちゃん | 2010年5月26日 (水) 23:04

■ハーちゃん さま

>お二人とも小学館の大きいほうの辞書ですか?

正確には、それが電子辞書に入っています。
おっきい辞書ですが電子辞書を買って以来全然触っていません。お使いいただけるのでしたら、そのほうが辞書も光栄でしょうから無償で進呈いたしますよー

投稿: まろ | 2010年5月27日 (木) 20:32

えー、本当に頂けるんですか? うれしいです。
メールしますね(^^)。

投稿: ハーちゃん | 2010年5月28日 (金) 00:10

ハーちゃんさんラッキー!
まろさん太っ腹!!!ぱちぱち

私のはプライムが入っていて、無駄に日本語の読み仮名がついている所が×です
ホントはまろさんの「小学館入り電子辞書」欲しいんですよね~

投稿: ★honeybee★ | 2010年5月28日 (金) 12:27

他人の夢の中に入る能力を持つ人間を主人公とした小説などあるように、カフカ君は密かにそういう能力がある人なんじゃないかな〜? 単純な夢とか妄想とかいう次元を超えて…
かといって、この作品ではいわゆるオカルト的な趣向では出て来ないんですけど、お父さんが殺害されたときにも、実際にはまったく関係のない場所にいたのにその痕跡がカフカ君のTシャツに残っていたこともあったし。
サエキさんもそういう能力がある(少女となってカフカ君の前に現れる)し、そういうサエキさんを自然に受け入れ、実際に関係を持つことができるカフカ君であれば、自身にもそういう能力があるってことじゃないですかね。
それにしても、サクラと関係を持つってことには抵抗あったな〜、私は。なんでそうなるの?って感じ。
たしかにカフカ君はこれまで父親の呪詛に背を向けてきたけど、それを自ら進んで受け入れることで、父と運命と向き合い、あらたに自分自身を確立して行こうという決心のもとにこういう行動をとったんですが。
青春って残酷なものなのね…

投稿: nikka | 2010年5月28日 (金) 16:02

返信が遅れました。申し訳ありません。

■はーちゃんさま

メールをしたもののコメントは遅れてしまいました。
来週早々郵送いたします~

■★honeybee★さま

>まろさん太っ腹!!!ぱちぱち

そういっていただけると、こそばゆいです(笑)

★honeybee★さんが持っているのは、プライム版なのですね~
私の小学館入り電子辞書はすばらしいのですが、韓日辞典が
ポケットプログレッシブ韓日でちょっと弱いのが難点です。
でも、暗闇でもバックライトがあるのでかなり重宝しています。

■nikkaさま

カフカ君のTシャツに結婚が残っていたり、少女のサエキさんとの関係
とかをみて、夢の中だけど現実と思っちゃったのかもしれません。


私も、サクラさんと関係を持つのは、私も抵抗ありました。
もしかして、このために出会ったのよねぇと不条理さのようなものを感じました。

>青春って残酷なものなのね…

青春、青春ですねぇ・・・遠い昔になってしまったなぁ
この章は正直難しかったですねーいろんな意味で(苦笑)

投稿: まろ | 2010年5月30日 (日) 22:10

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